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こもれび

コーヒー焙煎プロジェクト◆こもれびコーヒー物語

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小さな小さな一軒家「こもれび荘」は、路上生活から抜け出した人たちなど、さまざまな体験を経てきた人々が相談に訪れる場所です。「こもれび」という名前は、これまでの紆余曲折の人生の中で、ここにたどり着いた人々がかすかな光を見出して欲しいという気持ちを込めて名づけられました。

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「こもれび荘」では、2004年6月より毎週土曜日、「サロン・ド・カフェ こもれび」を開店しています。コーヒーを片手にさまざまな年代のさまざまな境遇にある人たちが交流できる寄り場として、多くの人々に愛されてきました。いいことがあった人は喜びが2倍に、つらいことや悲しいことがあった人は、その悲しみを半分に。そんな空間をサロンは目指しています。

このサロンの一番人気は挽きたてのコーヒー。サロンが始まって一年目の冬、コーヒーを飲みながら、私たちは考えました。「このコーヒーを自分たちで焙煎することはできないだろうか?」と。

そんなとき、アジアの最も貧しく最も新しい国である、東ティモールのマウベシという村で、コーヒーを生産している人たちがいることを知りました。そして、貧しいながらも懸命にコーヒー豆を栽培している、その村の農家から生豆を購入して、サロンに集まる仲間たちの手で焙煎したいという夢を抱きました。

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しかし、コーヒーは飲んでいても、焙煎などやったことがない私達でしたので、作業はとても難航しました。それでもなんとか専門家の方々や支援の皆様からのご協力と励ましを受け、1年間の試行錯誤の結果、「こもれびコーヒー」が完成したのです。

このコーヒーには、たくさんの人々の思いが込められています。サロンに来てくださる方々、スタッフ、支援してくださる人々、おいしさの素となるコーヒー豆を生産してくれる東ティモールの農家の方々・・・

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そして今も路上や施設、病院、インターネットカフェなどで毎日不安な日々を送っている、これから「こもれび荘」にたどり着くかもしれない仲間たちへの思い。そうした仲間にも、私たちの思いのこもった1杯のあたたかいコーヒーを飲んで、ひとときでも安らいだ気持ちになって欲しい。コーヒーを通じて、人と人とのつながりを少しずつでも取り戻すきっかけを作り出して行きたいと思っています。そんな思いを込めた「こもれびコーヒー」 ぜひご賞味くださいませ。


「サロン・ド・カフェ こもれび」
コーヒー焙煎プロジェクトスタッフ一同

新着記事 NEW!

2015年06月17日

移転しました。

こもれびコーヒーの「日々の出来事」は、以下アドレスに移転しました。
引き続き、宜しくお願い致します。

2015年05月13日

卒業生達の今

2015.5.13(水)

皆さん、お元気でお過ごしですか?
まだ5月だというのに台風一過の夏日がやってきました。
岩手では大き目の地震がありました。
岩手のお客様の事が頭に浮かび、心配になりました。皆さんご無事でありますように。

焙煎部屋は、焙煎機の放熱もあり、サウナのようでした。
あまりに急速に夏がやってきた為、その速度についていけずに冬用のトレーナー着用のメンバーもおりました。「平気、平気」と強がっていましたが、熱中症にならなくて良かったです。

さて、今日はとても嬉しいお手紙が舞い込みました。
4月に大学を卒業して新聞記者となったボランティアさんが書いた新聞記事が同封されたお手紙です。
署名記事を見て、「あー、頑張っているなぁ~!!」と目頭が熱くなります。

先週の土曜日には、もやいに4年間関わってくれ、こもれびコーヒーでは2年ほど手伝ってくれた卒業生の茜さんも、転勤先から本社に出張してきた機会に顔を出してくれました。前から元気一杯の女性でしたが、充実した社会人生活にキラッキラ輝いていて、こちらはサングラスをかけたいくらいでした。

「名刺ができたんです」と嬉しそうに、「わたくし、こういう者です」と名刺を両手で渡してくれたのを、照れくさく、微笑ましく、そしてとてもとても嬉しく思いながら受け取りました。

二人ともに元気で充実した日々を送っているようです。大学4年生はあと二人おりましたが、元気で頑張っていることでしょう。

新聞記者の彼女から送られてきたお手紙にはこうありました。
「入社してからびっくりしたのは、『もやいでコーヒーのお手伝いをしていました。』と言うと、がぜん興味を持ってくれる上司が多いこと」

彼女たちがとても大事にしてくれた「こもれびコーヒー」のこと、そこで働く人達のことを理解してくれる環境、人に恵まれ、私も嬉しいです。
来週水曜日にメンバー達に見せたら、どんなに喜ぶでしょう。
今から来週の水曜ミーティングが待ち遠しいです。

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2015年04月17日

星野智幸さん来訪!!

2014.4.15(水)

今日は小説家の星野智幸さんがこもれびコーヒーに遊びに来て下さいました。
星野さんの著作は、KAT-TUN亀梨和也主演で映画化された「俺俺」が有名ですが、その後も、長編「夜は終わらない」、エッセイ集「未来の記憶は蘭のなかで作られる」が出版されました。その他にも、書評や新聞記事などでもご活躍です。

先日発売された文藝5月号には、最新作の長編小説「呪文」が掲載されております。

コーヒー女将の小林も早速拝読いたしましたが、その迫力、リアリティに圧倒されっぱなしでした。はい、星野さんが書かれる世界の大ファンなのです。

今の世を生きる皆様に、是非、是非読んでいただきたい一冊です。

文藝5月号

『呪文』 クズの道というは、死ぬことと見つけたり -- 相次ぐ商店の廃業やクレーマーに動揺する松保商店街。街では新たなリーダーが登場し自治組織”未来系”が生まれるのだが…

いまこの国を、街を、人々を覆う、空前の「暴力」の物語。≪文藝紹介文より≫ 

さて、コーヒー焙煎をご見学にいらした星野さんのご様子です。

狭くて賑やかなコーヒー焙煎部屋で、みんなの作業を観察したあと、ハンドピックをする大久保さんの話に熱心に耳を傾けております。

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その後、みんなでちゃぶ台を囲んで、パパの作ってくれた賄いランチを食べ、コーヒー会議に参加していただき、メンバー達と交流をしていただきました。

逞しく、優しく魅力的なコーヒーメンバーを星野さんに紹介でき、私としましてもコーディネーター冥利に尽きた一日でした。

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最後にこもれび荘のキッチンでパパとツーショット。

都会的な星野さんと、家庭的なパパ&台所のギャップが何とも暖かい一枚です。

久しぶりに都会から田舎に戻ってきた息子と父親のよう・・・。

星野さん、ご見学に来て下さり、ありがとうございました。

お疲れになったり、締めきりから逃げたい時は、こもれび荘に遊びに来て下さいね。

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こもれびコーヒーは、東京新宿区にあるNPO法人自立生活サポートセンター・もやいが運営する交流サロンです。フェアトレードのコーヒー豆を焙煎し独自のブレンドを作るという過程を通して、多くの当事者(生活困窮者)が作業にかかわり、喜びと自信を共有するスペースです。また「世界の貧困問題と日本の貧困問題をつなぐ」という大きな課題に取り組んでいます。
アートのワークショップやコーヒーの試飲会などを開催し、地域との交流にも取り組んでいます。