3月11日、とすねっと(東京災害支援ネット)が福島からの避難世帯に
対して開催するチャリティディにこもれびコーヒーも参加して来ました。
避難世帯にとっては、きっともっとも辛いあの日の記憶が甦る日。

それでも、地下一階で行われていたバザーが終わり、ゲストの皆さんが
徐々にカフェのある9階にやってくると、会場は子供達の笑い声やお母さん
達の再会を喜ぶ声で大変な賑わいになりました。
広い会場が狭く思えるほどにごった返していたのは、今回学生ボランティアさんが
大量に来てくれたからでもあります。それぞれ持ち場で楽しそうに動いていました。

毎回顔を合わせる生田斗真似の男の子もやってきました。彼は人懐っこいので
どこに行っても人気者。こもれびコーヒーのおじさん達もメロメロなのです。
しかし、毎回顔を合わせ、結構なコミュニケーションを重ねているにも関わらず、
「覚えてる?」と聞くと、毎回必ず「ううん、覚えてない!」と確信に満ちた答えが
返ってくるのが切ないです。私達の魅力不足でしょうか?

私達が出張カフェを開いた9階会場では、法律家によるワンポイント講座も
行われました。避難世帯の皆さんの明日の生活に直結する「補償」に関する
法的ノウハウや注意点などが説明され、熱心に耳を傾ける避難家族の方が印象的です。

チェルノブイリからのゲストもあり、福島の皆さんとの交流を楽しまれていました。

チェルノブイリのゲスト.JPG

お昼時間のほんの短い時間のコーヒー提供でしたが、間断なくコーヒーを求めて
来てくれる方々がいてくれたので、コーヒースタッフはみな大忙しでした。
ひたすらコーヒーを落としては出し、落としては出しを繰り返します。
毎月のチャリティディで顔を合わせる福島の皆さんに、今日も焙煎して
ちょうど良い頃合いのこもれびコーヒーを飲んでいただく。
飲んだ皆さんが少しでも「美味しい!」って思ってくれたら。少しでもホッとしてくれたら。
お友達と会話が弾むきっかけになってくれたら・・・。そんなことを願いながら。
結局、120杯のコーヒーを飲んでいただきました。

コーヒーを淹れる.JPG
集合写真②.JPG

本日は13:30から聖堂で311記念ミサが行われ、私達コーヒーメンバーも
今回初めてミサに参加しました。
ミサの最中、すすり泣きや嗚咽が聞こえ、私はただ下を向き身を固くしていました。
改めて、彼らがまだ深い苦しみの中にいて、しかもまともな補償すらされず、
明日の不安に苛まれながら出口が見えない日々を生きている事を再確認しました。

一年前のこの日、突然断ち切られた多くの魂が安らかであるよう、
被災した皆さんが一日も早く生活を再建できるよう、
子供達の笑顔や夢が守られ、元気に育つよう・・・、
すぐ近くのイグナチオ教会で鳴らす鎮魂の鐘が響く中、
固く目を閉じ祈りを捧げました。

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こもれびコーヒーは、東京新宿区にあるNPO法人自立生活サポートセンター・もやいが運営する交流サロンです。フェアトレードのコーヒー豆を焙煎し独自のブレンドを作るという過程を通して、多くの当事者(生活困窮者)が作業にかかわり、喜びと自信を共有するスペースです。また「世界の貧困問題と日本の貧困問題をつなぐ」という大きな課題に取り組んでいます。
アートのワークショップやコーヒーの試飲会などを開催し、地域との交流にも取り組んでいます。